第18章 近過ぎたキミ③(及川徹)⚠兄✕妹R18⚠
これは励まされた?感じ?
まさかバレてる?
いや…まさかね…
だって岩ちゃん鈍感だし…
そういう話に興味なさそうだし…
でもその岩ちゃんにも
いつもと違うって思われてるなんて。
ヤッパリ私
チャント出来てないんだよね…
心が少しずつ自己嫌悪の波に
飲まれていくのを感じながら
必死に流れる水滴を拭き取り続けた
「姫凪、おまたせ
ほら、姫凪の好きな
フルーツオレ…」
岩ちゃんと入れ変わる様に
帰って来る徹
『ありがと!
なんかゴメンね?
私ダメだね〜!
もっとチャント頑張るね!』
まだ止まってない涙を必死に拭って
笑ってみせると
「…それを言うなら
オレもだよ
もう笑って見せてもあげられない
岩ちゃんにも
まっつんにも嫉妬して
グチャグチャだよ!」
壁に押し付けられた身体に重なる
徹の身体
「さっき岩ちゃんと
何話した?
朝はまっつんにドキドキした?
また嶋田さんにせまられたら
姫凪はどうするんだろう?
そんな事ばっかり考えて
節操なく抱いちゃいたくなる…!」
余裕のない徹の声が私の頭に落ちて来る
『徹?』
「姫凪…不安なの?
不満なの?」
悲しそうな顔に
胸が疼く
『徹に不満なんてないよ!』
不満なわけじゃない…
臆病過ぎるだけ
何度も安心を貰ってるのにね…
申し訳なくて
思わず目を逸らしてしまう