第18章 近過ぎたキミ③(及川徹)⚠兄✕妹R18⚠
ニコニコするサクラちゃんを見て
「サクラちゃんね?
姫凪の事よろしくね!」
徹がサクラちゃんに
笑いかけたりするのも
自業自得なのに
イライラする
私こんなにイヤな子だったの?
「あの…今日この後
暇ですか?
お茶でもしませんか?」
落ちて行く気持ちに
拍車をかける言葉
「あ、ごめんね?
今日は予定があるんだ
姫凪の友達なら
今度家に来たらいいよ
タイミングが合えば
お茶も出来るしさ?」
徹が断ってくれるのは
分かってたけど
まさかの家へのお誘い
深い意味なんかない
"私の友達"って思ってるから
言っただけ
なのにモヤモヤして笑えない
笑えないのに
『そ、そうだね!
また今度…!』
まだ必死に良い子ぶるから
本当に質が悪い
「は、はい!
嬉しいです!
じゃあ、あの…また!」
満面の笑みで笑うサクラちゃんに
合わせて笑顔を作るけど
去って行く背中に溢れる
苦い感情
「姫凪?」
『徹…早く行こう…?
お勉強したいよ…』
徹なんて言っちゃうのは
指を絡めちゃうのは
「姫凪?どうしたの?
そんな可愛い事されたら
お勉強の前に食べちゃうよ?」
それを望んでるからだよ