第18章 近過ぎたキミ③(及川徹)⚠兄✕妹R18⚠
放課後は
朝とは立場が逆転する
それはソコに
ファンが居るから!
「及川さぁん!
今日もかっこいいです〜!
部活ないんですか?ざんねーん!」
へー?
「はーい☆ありがとね!
また明日見に来てね☆」
ほぉー?
『モテモテね?さすがお兄ちゃん』
キラキラ笑顔を振りまいて
廊下を歩く徹に
カバンをぶつける
「姫凪!?
違う…!あれはファンサービス…!」
分かってるよ
分かってる、けど!
『…ウレシソウデスネ…』
妬くから!超絶に!
だから…嫌なのよ…
モテる徹とか…
モテなくなっちゃえばいいのに……
でも、カッコイイ徹は
私には自慢で
堂々と陣取れる隣は
嬉しくて
本当に子供だな…
「姫凪?
拗ねないで?
日誌を先生に渡したら
スグ戻って来るからさ
ここで待ってて、ね?」
膨れた頬を
綺麗で長い指が潰す
早く帰って来て
お勉強まで…待てなくなるよ
背中を見送り
携帯を弄ってると
「ねぇねぇ、あなた及川さんの妹?」
近くなる甘い声
顔を上げると
部活の時に度々
上から手を振ってた
ファンの中に
居たかも?な女の子
『あ…はい…そうです…』
コクリと頷き応えると
「そうなんだ!
えっと、ね…
及川さんってフリーって
聞いたんだけど…ホント?」
コソッと私に耳打つ