第18章 近過ぎたキミ③(及川徹)⚠兄✕妹R18⚠
『あ、はーい!』
ゴシゴシと顔を拭いて
玄関を開けると
「訪問者は確認しようか?」
『嶋田さん!?』
ホントなんなの!
ストーカーなの?!
嶋田さんと会ったから
徹が怒ったのに…!
……って。
八つ当たりしちゃいたいって思った
辛くて苦しいのは…!って。
でも…。
「すぐ帰るよ
…ハイ、これ。
本当はもっと良いモノ
あげたかったけど
運命的な出会い過ぎて
何も用意できなくて…」
違うって分かるから出来ない
本当に本当で偶然で
「はい。まだ辛いから休んでるんだろ?
飲み物とか食べ物は
お母さんが用意してるだろうから…
ウチのじゃないけど果物。
カットフルーツだから食べやすいだろ?」
本当に心配してくれてる
それなのに
嫌な人とか
嶋田さんのせいとか
嫌な子過ぎる
『あり…がと…』
ペコリと頭を下げて
目をそらすと
「…どうした?
泣いてたのか?目、赤い。」
嶋田さんの手が頬に伸びてくる