第18章 近過ぎたキミ③(及川徹)⚠兄✕妹R18⚠
「まぁ、ヤキモチは分かるけど
姫凪にそんな気ねぇんだから
お前は堂々としてろよ
今のお前らにとって
不安が一番ダメだろ?
ソイツのせいでお前らが
拗れて姫凪が落ち込むとか
それこそ向こうの
思うツボじゃねぇの?」
「ハッ!まさか嶋田マートは
そこまで計算して…」
そうだとしたら
悪魔だよ!
悪マート?!
「おーい…突っ走ンな〜…
それはナイだろ。
お前が勝手に悶々して
姫凪に冷たくしただけ。
イキナリ泣かせんなよ」
まっつんが遠くを見つめながら
「これから嫌でも
辛い状況になるンだし…」
ポツリと付け足す
「なんの呪いなのさ!
辛い状況になんかなんないし!
今日も部活終わったら
速攻で帰って
謝ってラブラブだし!」
「いや、今電話すれば?!
なんで先延ばしだよ!」
したいよ!したいけど……
「今はダメ!」
なんでって?
それは…
「……たくなる…」
「はい?」
「声聞いたら
今すぐ帰って抱きたくなるから!」
仕方ないじゃん!
好きなんだからさ!