第17章 近過ぎたキミ②(及川徹)⚠兄✕妹R18⚠
「あれ?また喧嘩したのか?
姫凪ちゃん?
声が小さいぞ?」
ただの喧嘩?
それとも何か、された?
〈ふ、普通!
あの…洗濯干さなきゃなんで!
熱は…大丈夫…です!
さよなら!〉
「こら、待て…よ、バカ。
もっとチャント否定してから
切れよ……」
一方的に切れた電話に呟いて
残ってたコーヒーを流し込むけど
もちろん空腹なまま。
モヤモヤして仕方ないし
嫌な妄想は
果てしない。
ドス黒いナニカで
満ちていく
腹も心も
真っ黒で
ヤバイ。
無理矢理にでも
なんか詰め込むか?
下手したら車に押し込みかねない…
って!犯罪!
だめ!絶対!
「クソ…勝手に切ンなよな…
止まれねぇじゃん…
あー!もう!
おっさんの胃が
もたれたら責任取れよ!
お姫様!」
車を走らせ
坂ノ下に駆け込むと
「あら?マコちゃん?
繋心ならお義父さんの所に…」
繋心の母ちゃんが
ビックリした顔で俺を見上げる