第17章 近過ぎたキミ②(及川徹)⚠兄✕妹R18⚠
『あ、あの!名前呼びはその…』
妙にお硬い所も
ブラコンな所も
抜けてる様で
「だって
兄ちゃんも及川だろ?
青城の及川」
〈え?お兄ちゃん知ってるんですか?
及川知ってたら
名前良くないですか?
登録も【及川妹】とかで…〉
変に鋭い所も
妙にツボってヤバいんだよ、姫凪。
"マコちゃんさん"とか
ヘンテコなアダ名で呼ぶ姫凪
どこまで可愛い事してくるんだろ
「んー…じゃあ…誠…さん、とか?
呼んでよ?ね?ほら」
〈いえ…あの…それは…〉
「姫凪ー?呼んで」
〈呼び捨て、ダメ!〉
警戒さえ心地よくなる
それが解ける時を
想うとソワソワして
堪らない
「じゃ、誠さんって呼んで?」
〈ま、まこと…しゃん!〉
キミはホント危険だね
「アハハッ!お上手!
ほんと可愛いね姫凪ちゃん
また、買いにおいで?
待ってるよ?」
〈え、営業?〉
そんなわけ無いだろ?
「バレた?!
嶋田マートをご贔屓に!
………なんてな?
本当に待ってるよ
また、逢おうね?姫凪ちゃん」
久し振りに
本気で欲しい子
出来たみたいだ
可愛いだけじゃない。
ウブなだけじゃない。
超絶に俺好みな
お姫様。
繋がった糸
電話帳に追加された
可愛い名前に
「次、いつ逢えっかなー…
うわっ!やべ!店出なきゃ!」
ニヤケた顔を引き締めて
メガネを掛けて
店に向かった