第17章 近過ぎたキミ②(及川徹)⚠兄✕妹R18⚠
『え…あの…私…』
初めて聞いた声は
第三者で聞いてる時より
甘くなくて
警戒してるのがよく分かる
『買い物の途中なので…』
ペコリと頭を下げて
離れようとする彼女を
「あ!ナンパとかじゃない!
店の人!!」
出来るだけ爽やかに笑って
引き止めた
『あ!そうですか!』
俺の言葉に一瞬で解ける警戒
声かけた俺が言うな、だけど
警戒心薄れんの早すぎな!
大丈夫かな?この子。
ヤッパリあのイケメン及川に
騙されてんじゃ…
俺のソワソワを
『え?彼氏?!』
ドキドキに変える甘い声
このリアクション
もしかして
「いつも一緒に来てない?
青城の制服来たイケメンと」
彼氏じゃないのか?
首を傾げて
小さな顔を覗き込む
赤くて可愛い唇が
『お兄ちゃん?』
キタコレ!ヤバい!
テンションあがんだけど!
「え?!あ!そうなんだ!
ゴメンゴメン!
兄妹仲良いんだね」
だって!兄妹なら遠慮要らねぇじゃん!
上がる俺を尻目に
ションボリする彼女。
「え?なんか悪い事言った?」
一人で盛り上がり過ぎたのを
反省しつつ
顔を覗くと
『いえ…あのチョット
喧嘩しちゃって…
仲直りのお料理作りたいけど
何を作ったら良いのか…』
溜息混じりに呟き
眉を下げてる