第16章 近過ぎたキミ(及川徹)⚠兄×妹R18⚠
「母ちゃーん
姫凪熱あるみたい
顔真っ赤!体温計取ってきてー!」
言い終わると同時に開くドア
布団の脇に腰を落して
何食わぬ顔で母ちゃんを見上げる
「え?!姫凪大丈夫なの!?
ゲームなんかして
夜更ししてるからでしょ!
ホント真っ赤!
自分のお部屋で寝てなさい
お兄ちゃんに移したらダメよ?
試合とかあるんだから
体温計持って来るから
部屋に帰ってなさいね?」
顔だけ覗かせた母ちゃんが
オレの部屋から出て行った
セ、セーフ…!
「姫凪、部屋まで肩貸す
行こう?」
『ん、うん…』
まだトロンとしてる姫凪を
部屋に運び
「ラッキーな休暇だね
今日は早く帰って来るよ
お見舞い買って、ね?」
頭を撫でて部屋を出た
スリルの中でも
オレは浮かれてた
姫凪との新たな関係に
早々上手く行くわけないなんて
この時は気付かずに。