第16章 近過ぎたキミ(及川徹)⚠兄×妹R18⚠
「母ちゃん!?なに?
姫凪がなに?!」
「今日出かける時
元気なかったから
心配してたのよ
今、部屋に見に行ったら居ないし」
「あ〜、それね!
一緒にゲームしてたら
寝ちゃったから
オレの部屋に
そのまま転がしてるよ〜
オレはソファーで寝るから
毛布出してよ」
咄嗟に作る下手な辻褄。
「そうだったの?
姫凪は本当に
お兄ちゃん子ね
毛布持って行くから
先にリビング行ってなさい」
母ちゃんが
疑いもせず笑ってるのに
少し胸が痛む
もし、オレが姫凪で
欲望を育てるって知ったら
母ちゃんは泣くかな?
ごめんね。
リビングのソファーに寝転び
母ちゃんの持って来てくれた
毛布に包まる
隣にナイ温もりが寂しい
昨日まで無くて当たり前だったのに
オレは欲張りだね…
片時も離れたくないよ
無理矢理、眠りに落ちようと
寝返りを繰り返すけど
眠れない。
やばいな…
このまま寝不足で部活行ったら
岩ちゃんに殺されるし
姫凪専用のクッションとか
引き寄せて見るけど
「ホンモノが良い……」
とうてい満たされるモンじゃない
溜息吐いて
水でも飲みに行こうとした時
『お兄ちゃん…』
姫凪がリビングに
入って来た