第16章 近過ぎたキミ(及川徹)⚠兄×妹R18⚠
「あと少し我慢しなよ
オレの…姫凪……」
再び吸い付き
紅い華を咲かせ
顔を上げると
真っ赤な顔の姫凪と
目が合う
「オレの印、付いたよ
姫凪はオレの。
他の人のモノになんかならないで」
『お兄ちゃん…』
「二人の時は徹って呼びなよ
オレの好きはそう言う好き。
嫌なら離れなよ?
まだ、戻れる…」
『…戻れなくていい!
徹…もっと…付けて…!』
全く、厄介この上ない
隠し通すつもりだったのに
「姫凪…嬉しいよ…
もっと…呼んで!」
『徹…徹…好き…!』
抗えない
堕ちていく
甘い声に
熱い身体に
どんどん
ボーダーが下がっていく
深く繋がるには
まだ幼い身体に
小さな爪痕を残した
何個も何個も
好きだと繰り返しながら
しばらく抱き合ってた
どちらからともなく絡めてた
指を見て笑った
幸せだった
この時がずっと続けば良いと
思ったけど
…ただいまー…
遠くで聞こえた母ちゃんと
父ちゃんの声で
空気が変わる