第15章 ♢先取りサプライズ(黒尾鉄朗)生誕記念 完結
「姫凪〜…」
『眠いなら寝て良いですよ?』
私の腕の中で
ウトウトする鉄朗の頭を撫でると
いつもなら即寝落ちコースなのに
「イヤですぅ〜…
姫凪の身体に予約いれる為に
来たんだからなァ…」
ムクリと身体を起こした鉄朗が
私も起こして背中を抱き締める
『まだ足りないんですか!?
またイヤラシイ事を…』
「ばか!違いますぅ!
いや、シタいけど!
今はそうじゃなくて!」
照れ隠しで言った言葉に
ムキになる鉄朗をクスクス笑ってると
「来月の17の金曜日。
俺の誕生日…さ…
…どっか行かねぇ?二人で」
上からフワリと降ってくる言葉
『部活は?』
「休み〜!って、チョット強引に
もぎ取ったけど…な。
サボりとかじゃねぇぞ!
その前後に
いつもの倍以上やるって事!
…ほら、中旬に
春高予選の決勝があるから
あんまり構って
やれなくなると思うんだわ
だからこの日は死ぬ気で空けた。
どっか行って美味いもんでも食って
そんで……お前をクダサイ」