第15章 ♢先取りサプライズ(黒尾鉄朗)生誕記念 完結
「姫凪〜開けろー…」
陽が傾ききった窓に
黒猫の影
『は、はい!
ちょっと待ってくださいね!』
慌てて開けると
「ただいま〜…」
部活を終えた鉄朗が
制汗剤と
少し甘目の香水の混ざった
不思議だけど落ち着く香りを
纏わせて
ゴロゴロ戯れてくる
『玄関から来たら良いのに
なんでいつもここからなんですか?』
ツンツンの髪を撫でると
「絶対お前の顔を
一番に見れるから」
チュッと唇を啄んで
「上がっていいですかァ?
癒やして下さい」
窓から身体を乗り入れる
『こら…玄関から
入って下さい…ンン…!』
「遠回りイヤなんですぅ…
チャント靴は脱ぐから…な…?」
慣れた感じで靴を下に落とし
完全に部屋に入り
そのまま私をベットに押し倒す