第75章 HIDE AND SEEK(影山飛雄)
影山side
何度も伸ばそうと手を出しかけて
グッと拳を握った
オマエを傷付けた俺が
オマエに触れる事なんか
してはいけない
俺が退けば
オマエはもう泣かないと思っていた
アイツと居た方が幸せになると
思っていた
俺が幸せにすると
誓ったはずだったのに…
それすら忘れてしまう程
俺は打ち拉がれてた
…って、被害者面してるから
見誤るんだ。
オマエの涙の意味を
サヨナラに頷いた
オマエの気持ちを
オマエは最後まで俺を
思って泣いてくれていたのに
許されるなら
伝えたい
本当は、俺も…
今更だと背を向けるか?