第75章 HIDE AND SEEK(影山飛雄)
言おうとは思ってた
言わなくちゃ、と覚悟もしてた
でも、いざ影山くんから
切り出されると
『あ、うん…分かった…』
言葉が喉に引っかかって
中々上手く出て来ない
そんな私に
「大丈夫だ」
と、囁く声
大丈夫…だよね。
チャント言えるよね
そしてチャント…
『あの…ね。
少し前、私が帰った日あったでしょ?
あの日…私…国見と会って…』
「…国見、と?」
『うん。
あ、約束してたとかじゃなくて
たまたまなんだけど…
えっと…それで……』
仲直り出来る、よね?
ユックリ順を追って話す
倒れて助けて貰ったこと
国見に…キス…された事を。
故意じゃない
気持ちが移るキスでもない
でも、今日
さっきまでケジメを付けずに
ズルズル来てしまった、事を
『ごめんなさい…』
全部、全部
私は話した
私を抱く腕が震えてる
混乱してるのか
ずっと黙ったまま
私を抱き締めてた腕が
「…なんで、すぐ言わなかった?」
ユックリ解けて行く