第75章 HIDE AND SEEK(影山飛雄)
背中を摩る手を払いながら
フラフラ歩き出す日向
『顔色地獄だから!
潔子さん、どうしましょー!』
追いかけて背中を擦り続ける私を
「放っとけば治る」
影山くんの不機嫌な声が
引き離した
『でも…すごい顔してない?』
「変な顔はいつもだろ。
あんま構うな、ボケ…」
少し尖らせた唇
これって…
「亭主関白な事で~
布施さんも大変だね
独占欲の塊の相手とか」
「誰がだ、ボケ!
日向もいつまでもヘバッてんじゃねぇぞ!」
ヤキモチ…!?だよね!?
指摘された事で
不覚にも浮かれ上がる私を
「…相変わらず王様だな、影山」
「…」
神様が見逃すわけがない。
「金田一…」
「なんだよ?見捨てた
チームメートはもう知らねぇってか?」
金田一くんの声に
空気が一気に変わる
でも、私には
その声より向けられる
一人の視線が重い
『ちょ、ちょっと。
今は敵だけど
元チームメイトでしょ
喧嘩やめなよ、ね?』