第75章 HIDE AND SEEK(影山飛雄)
赤い頬をポリポリと爪で引っ掻いて
「ほら、あーん…」
私の口元に
ハンバーグを持ってくる
『あーん…』
パクリとソレに食いつくと
お互い示し合わせた様に
顔がポンっと赤くなる
見つめ合った目は
お互いのその赤い顔を映して揺れる
そして
「…布施…」
『な、に?』
「…スマン…!」
重なった唇
「口、開けろ…
もっと…シタい…」
言われるまま薄く唇を開くと
深く差し込まれる舌
『ぁ…』
「エロい声出してンな…
もっと哭かせたくなるだろ」
漏れてしまった声に
ニヤリと口角を上げて
「次はどれ食わせて欲しい?」
ゴリゴリと硬く滾った
自身を太ももに押し当てて来る
嫌じゃない
嫌なわけじゃない
でも…でも!
『だ…め…』
私の脳は覚えてる
影山くんじゃない
唇の感覚を重ねてしまった事実を。
影山くんにキスされて
違う人を思い出す自分に
吐き気がする程の嫌悪感。