第75章 HIDE AND SEEK(影山飛雄)
嫌な予感が身体を疾ったのと
ほぼ同時
国見の唇が私のソレと重なった
…ウ、ソ…!!
冷たくて少しカサついた
唇同士がお互いの感触を
確かめ合う様に
微かに動く
『…や、だ!
なにするの!?』
頭を動かし
国見から離れようともがくと
「…キスだけど?」
悪びれる素ぶりもなく
私を抱き締める国見
『なんて事するのよ!!
私には影山くんが…!!』
「知ってる。
だからやってんだよ
奪いたい…お前を…」
耳に当たる声
でも頭の中には入ってこない
わたしの頭の中は
影山くんへの罪悪感でいっぱいで
「俺からは影山には言わない。
お前が黙ってりゃ
バレない…」
国見の呟きに
グラリと心が動く
………って!
動かされてどうする!
隠し事なんかしない
チャント謝るんだから
『離して!
帰る!!』
少し緩んだ腕から逃れて
まだフラつく身体を起こして
足を踏ん張る
「送る」
『要らない!
もう関わって来ないで!』