第75章 HIDE AND SEEK(影山飛雄)
降りるって言わなきゃと
頭では思っているのに
「大丈夫だ。
チャント送り届けるから」
国見とは思えないほど
優しく甘い声に
影山くんが重なって…
私の瞼はゆっくりおりていく
次に目を覚ましたのは
『ここ、どこ?』
「俺の部屋」
国見の部屋だった
『え!?なんで!?』
「お前が家の鍵ださねぇから」
そうか、入れない…じゃなくて!
『だからって何で国見の部屋に!
もっとほら…』
「ホテルにでも連れ込めば良かったか?」
『へ!?そんなわけないじゃない!』
「当たり前だろ。
んな、金ねぇし
それに…」
急に近くなった声
コツンと当たるオデコ
なに?
ホテルに入ったら
我慢出来ないとか
そういうやつ!?
「ラブホに医者呼ぶわけに
いかねぇだろ、バーカ
ただの風邪じゃねぇかってよ
薬飲んでシッカリ休めってさ」
『医者?!』
「おぅ。俺のガキの頃からの
かかりつけの先生に
無理行って診て貰ったんだよ」