第74章 キミのトナリ オレのトナリ（及川徹）

「凄い…まだ何もしてないのに
期待して濡れてるのかな？
熱気が指に絡んでくるよ」

わざとギリギリのラインで
指を遊ばせながら
耳打つと
赤くなる音が聴こえて来そうな程
一気に赤みを帯びる頬

「姫凪…どうされたい？
チャント言わないと触ってあげないよ？」

本当は今すぐにでも
めちゃくちゃにしたいくせに
俺って欲張りだよね
俺をがむしゃらに欲しがって欲しい
俺でイキたいって言って欲しい
俺だけだって

その甘い声で。

ゆっくり開く唇に期待して
膨らませる下半身
声が落ちると同時に食いついてやろうと
思ってたのに

『…徹…こそ、どんな事
言って欲しいの？
てゆっか、徹はされたくないの？』

「ぅわっ！姫凪！？」

期待で盛り上がりまくった
自身に手が伸びてきた

『…徹も凄いじゃん』

クスリと綻んだ口元に
不覚にも釘付けになって
言葉に詰まってると

『徹はどうされたい？』

見た事もないほど妖艶な笑顔