第74章 キミのトナリ オレのトナリ(及川徹)
更に掛けた体重に
姫凪の目から溢れる涙
『ごめん、違う…イヤとかじゃなく…ンん!』
それをソッと指で拭いながら
唇を奪い
激しく口内を攻め立てる
絡めた舌に反応する
姫凪の身体
絡まって来た舌を吸い上げて
濃厚に激しく
そして優しく唇を貪る
「どう?まだ怖いかい?」
『…うう、ん。怖くない…けど
怒ってたんじゃないの?』
トロンとした目で
俺を見上げて
熱い吐息混じりの声を漏らす
「そう見える?」
ユックリ振られる首
小さな頭を抱き締めて
「ヤキモチ妬いたから
苛めてやろうと思ったけど…」
クィッと跳ね上げた顎
さっきまで繋がってた唇が
テカテカ光って
俺を誘ってるみたいに見えて
「それ以上に甘くしたくなった
ホント…お前のせいだよ
バーカバーカ…
可愛すぎて…好き過ぎる…
意地悪する気も
ヤキモチでさえ
融かされちゃうよ…
姫凪、愛してる
優しく抱けないかもしれないけど
大切に抱くから…良い、かい?」
引き出された本音