第74章 キミのトナリ オレのトナリ(及川徹)
前髪を隠してる
姫凪の手を掴み
押し開いて
床に縫い付ける
『え?ちょっと…徹…?!』
「相変わらず弱っちいね、姫凪は
もっと体力付けないと
イタズラされちゃう…よ?」
押さえ付けた身体の上に跨り
真っ赤になった顔に
ユックリ自分の顔を近付ける
子供の頃と変わらない
綺麗で澄んだ
姫凪の大きな目
くるんと持ち上がった睫毛
『と、徹…な、にする…』
震えて瞑られる目に
俺の男の子の部分が
色々刺激されるけど…も!
「なにするって
言わせたいのかい?
ねぇ、聞きたい?
…言ってみ、姫凪」
『徹…わ、たし…ッッ!』
俺達は幼馴染で
兄妹みたいで
そんな風に思ってる事が
バレたら大変だから…
「…チョンマゲ!」
『は、はい?!
あ!前髪!触らないでよ!
てゆっか束ねないで!
変なクセ付いたら
余計に外に出られないーー!』
「なにー?聞こえなーい」
軌道修正は早目にしておかないと、ね。