第72章 ♑瞳を閉じても(赤葦京治)
少し不服そうな
姫凪さんに微笑み
「次は俺の番でしょう?
優しく洗って下さいね」
軽くキスを落とすと
『…お望み通り
やさしーーーくしますよー』
何やら意味深に笑って
キスを返し
『最初はシャンプーね』
俺の髪を洗って行く
柔らかい手付きと
絶妙な力加減
「お客さんに
シャンプー上手って言われません?」
他の人が体験してると思うと
チョット…いや、結構
妬けるんですが…。
『そうでもないよ?
お客さんの話聞いてばっかだし
シャンプーの時間って
思ってるより短いよ?
タオルかかってるから
話し難いし。
喋っててタオルズレた時の
気まずさはお互いに大変なものがあるし…』
俺のヤキモチを笑い飛ばし
手早くトリートメントを済ませ
『はーい!次は身体洗いますよ~
…やさしーーーく、ね?』
ニヤリと笑い
スポンジに泡を立て
それを洗い流したばかりの
自分の肌に付け始めた
「姫凪、さん!?」
『"スポンジで洗って"とは
注文されてませーん
京治くんはコレ、いやなのかな?』