第72章 ♑瞳を閉じても(赤葦京治)
宮侑の手には
見た事があるパッケージの
ボディミルクが二本
姫凪さんも好きだと
愛用しているヤツだ
確か姫凪さんは…と
記憶を辿りながら
イチゴの絵の方に手を伸ばす
「それこそ彼女の好みだろう?
強いて言うなら
姫凪さんが
このイチゴを持ってたから…」
「ほな、オソロやな!」
ナンデヤネン。
「いや、待て…」
「同じ匂いやからって
俺のオンナ襲ったらアカンでー!」
「おい…」
「後は何しよかなー!
お姉さん他にオススメないん?!」
エセ関西弁のツッコミから
思考が停止した俺を残して
また店内を歩き回る宮侑
普通被らない様に選ぶだろ?
とか、今更言っても
買う気満々の宮侑は
聞く耳持ちそうにない
仕方なくまた
店内を物色してると
「いらっしゃいませー」
誰かが入って来たらしき気配と
「あ、いつもどうも~
ハンドクリームですか?
いつものヤツ入って来てますよ」
常連らしきその人に
店員さんが駆け寄る足音
ハンドクリーム…か。