第70章 咲く恋、散る恋、芽吹く恋⑥(宮侑 治)
「話、は?エエんか?」
今にも決壊しそうな欲望を
必死に堰き止めてサクラを
少しだけ離す
「…意地悪…分かってるくせに…」
「分かっとっても
聞きたい事もあるやん
サクラから聞きたい
なぁ?あの二人となんで居ったん?
ドキドキしたんか?」
軽く唇を啄んで
喉元に噛み付くと
「侑くんも角名くんも
頼りになるとは思うけど
治くん以外を見れるわけないやん!
訳は後で話すから…焦らさんといて…
治…ワガママ聞いて欲しい…
抱いて…」
今までで一番綺麗で
一番エロい顔して
俺を見つめて強請る
もうエエ?我慢せんで。
お前だけちゃう
俺も今すぐ
「ワガママ言うサクラも
メッチャ好きや…
お前の全部愛しとるよ
もちろん、エッロイ身体も…な
ほら、再開や…後ろ向きぃ
触って欲しいところ
チャント見せてくれなせぇへんで」
抱きたいよ
俺の声に真っ赤になって
素直にまた背中を向けるサクラ
でも俺を見つめて来るだけで
オドオドしてるだけ