第69章 咲く恋、散る恋、芽吹く恋(宮侑 治)⑤
好きが溢れて止まらへん
掃除終わるまで
「…噛み付く場所
間違うとる
こっち向け…姫凪」
『ちょ、侑…?!』
「分かれや、鈍感…
お前のせいでこうなったんやぞ?
…責任取れ…アホ」
待たれへん。
なぁ、お前も…
『侑…待っ…』
「待たへん…姫凪
愛しとるよ、お前は?」
『…愛してる…
手伝われへんでも
文句言いなや?
止める気なくしたんは
侑やて…来て?』
おん、一緒やんな。
重なった気持ちに笑い合い
手と手、唇と唇
ユックリ一つずつ重ねていく
離れないと誓う様に
キツくキツく
求め合う