第8章 ♡安息地(ひだまり)みつけた(孤爪研磨)生誕記念 完結
「…死ぬ…この季節に
試合より汗かいた」
張り付く前髪を首を振って剥がすと
『くくったら?ほら…』
姫凪がおれの前髪を
細い指で束ねて
小さなゴムで結ぶ
「ちょ…視界広いのは…」
”落ち着かない”って
怒ってやろうと思ったのに
『ん?なに?
あはは!研磨可愛い!
それに…研磨の顔チャント見れるの
嬉しいー……!』
「あっそ…」
まぁ良いか、って思っちゃった
なんで?
そんなの分からないけど
『どうしたの?髪の毛くくるの嫌?』
「別に」
本当は苦手だけど
『良かった!
研磨の顔チャント見たいもん!』
姫凪にそんな顔で笑われたら
「二人の時だけなら
上げてあげてもいいよ」
素直にそう思うから敵わない