第68章 咲く恋、散る恋、芽吹く恋④(宮侑 治)
こんなに愛しく思うのに
アカン
チャントせぇや
サクラだけは
もう泣かしたくないねん
「ほな、行ってくる
大人しく待っとれよ
ナンパされたら
死ぬほど妬いて
クタクタにするからな」
赤い耳に声を落とし
部室に戻り
着替えを済ませる
制汗スプレーで汗の匂いを抑え
小さな鏡で髪型チェック
今日は朝練後の飯に
悩む事もない
美味い飯が待ってる
そう思うとニヤける口元
「お先です」
中に居るアランくんとかに声かけて
サクラの元に急いだ
腹減ってるけど
それだけじゃないねん。