第68章 咲く恋、散る恋、芽吹く恋④(宮侑 治)
「え!?いや…治くんのが…」
「俺は侑のん貰うからエエ」
「なんでやねん!」
「サクラの肉じゃがに
ケチつける奴に食わす肉はない
いつも勝手に食われてる
俺の気持ちを思い知れ」
パクリと侑の肉を横取りして
フフンと笑って見せる
ワナワナして反撃してくるかと思いきや
「プリンと肉はちゃうやんけ
(イヤっちゅーほど
思い知ったわ。エロ治が)」
拗ねた顔して
俺を睨む侑
せやった…
地雷踏み過ぎた…
重くなりかける空気
侑の呟きが聞こえたんか
オロオロしてるサクラ
はぁ…ヤッパリ今日はツイテない日なん?