第68章 咲く恋、散る恋、芽吹く恋④(宮侑 治)
思わず三人の視線が
姫凪に集中する
『なんやの?
普通やん。
たまに一緒に食べてたやろ?
どうすんの?食べる?食べへん?』
ニコリと笑って
いつも通り話し掛けてくる姫凪に
なんとも言えん複雑な気持ちが
こみ上げて来る
侑、お前なにしたん?
お前が居るから
姫凪はこんなに自然やのに
こんなにも強く居れるんやろ?
「姫凪、俺…」
”喉通る気せん”
そう言うて帰ろう思ってたのに
「食う、腹減った。
治は?帰るなら
それでもエエで?
俺がハーレムなだけや」
まさかの援護射撃とか
侑オニか!