第67章 咲く恋、散る恋、芽吹く恋③(宮侑、宮治)
私の頬につたう涙を
指で拭って
そっと頭を抱き締める
『侑が泣くから
付き合ったってるだけやし…
ありがたく思い!
明日のお昼は侑の奢りやで…』
「明日って…お前…」
原因は私で
誰も悪くなかった
ただ少しだけ
歯車が噛み合わなかっただけや。
『侑らが嫌じゃなかったら
また、明日からも
いつもみたいに
居られたらと思う…
私はサクラが好きやし
治くんの事も…嫌いには
なられへん…』
恋愛感情かて
ハイ、ソウデスカ…で消えたりせぇへん
ってのは飲み込んだ