第67章 咲く恋、散る恋、芽吹く恋③(宮侑、宮治)
分かってて聞いたのに…
『そう…!治くんらしいな!
サクラもきっと…』
「姫凪…」
泣いてまう!
『サクラならきっと
治くんとチャント向き合って
上手く行くと思う!
ごめん!
私、行く!』
勢い良く立ち上がり
治くんに背を向ける
「姫凪!送…」
『サクラを好きになるなら
私にもう優しくせんといて
サクラを見て…
あの子ずっと…
それを待ってたから…
サクラ泣かしたら怒るから!』
叫ぶ様に言い残して
部室から飛び出し
思いっきり走った
一人になれる所で
思いっきり泣く為に。