第8章 ♡安息地(ひだまり)みつけた(孤爪研磨)生誕記念 完結
無理し過ぎ…無理は辛いじゃん。
別に迷惑なんかじゃない
そりゃ興味なんか無いけど…
「聞くだけなら出来る
なんにも出来ないから
求められたら困るけど
迷惑とか思わないから
スッキリするなら話したら?」
無理させた償い位は
しても良いと思った
それだけ……だし。
なのに
『良いの?ほんと?』
まるで仔犬。
涙目が大きく開かれ
キラキラして
あるはずない耳とか尻尾まで
見えそう
「嫌ならイイ…」
『嫌じゃない!聞いて!
なんかすっごいモヤモヤして
グルグルして
このままじゃ…楽しかった事まで…
…悲しくなりそうで…ヤダ…』
勢い良く言い切った
その子の目から
初めて流れた大粒の涙
「…あっそ…
…どうぞ?おれは適当に聞き流すから
好きなだけ話して
泣けばいいよ」
慰め方なんか分からないから
泣かれるのなんか
苦手なのに
なんでかな
帰ろうとは思わなかったんだ