第65章 咲く恋、散る恋、芽吹く恋(宮侑、宮治)
なぁ?分かるやろ?
『うん!行く!
サクラも、ついでに侑も!
遅刻すんでー!』
テンション上がんのも
浮かれんのも
「姫凪、チャント前見い
怪我すんで?」
『あ、ありがとう…』
「おん」
惚れんのも。
ドキドキしかせんやん
こんなん反則やん?
好きで好きで
しゃあなかってん
絶対振り向かせたいって
思ってん
治くんは
侑と違って
好きも嫌いもよう分からんから
必死やった
見て欲しいって
思い続けてた
それが一番近くに居った
大切な人を
傷付けてるなんか
考えようともせんかった