• テキストサイズ

夢幻回廊【弐】裏夢専用(ハイキュー・弱虫ペダル)

第61章 クロ猫と傘と恋(黒尾鉄朗)企画転載 完結


あの雨の日
軽率に招き入れてしまった事を

「姫凪さん、ただいま~」

そう言って開かれるドアに
浮かれる度に後悔する

『また、お父さんと喧嘩したの?
お腹は?空いてない?』

「…うるさいですぅ
腹は減ってマス」

甘えた声にドキドキする心臓を
確認する度に泣きそうになる

『先にお風呂入ったら?
部活してきたんでしょ』

「相変わらず用意周到
オトナですね~」

『クロくんよりはね』

なんでもないフリする度に
嘘つきな自分に嫌気がさすのに
それでも
ドアが開くのを待つ私は
自分でも重たくて
身軽に来ては出て行く
クロくんに心を悟られない様にするのが
精一杯だった

ご飯を食べて少し話して

「姫凪さん、眠ぃ…」

クロくんとベットの上へ

何にもない
ただ眠るだけ
その先は望んじゃいけない

そう思って大きな彼の手や身体を温めてた

”いつか”を密かに願ってる事を
必死に隠しながら
私はクロくんを待ってた

まさか私だけが求められてないなんて
思うわけもなく。
/ 4690ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp