第58章 ♑瞳に酔う（赤葦京治）生誕記念　完結

例え泥酔でも
許しがたいセクハラ発言に
プチンとナニカが切れたのは

「ソコは俺の定位置なので
これは、俺がありがたく頂きます。
なので、お引取を」

私より彼が先だった

私を背に隠し

「そのお子様に
負けてるんですよ
あなたの狙ってるお姫様は
俺しか瞳に映さないんです」

赤面必至なセリフをいい放つのは

『京治…』

私の大好きな人
私の瞳に住める

「ね？姫凪」

たった一人の人

『うん…』

"怖かった"と少し甘えようか、なんて
思ってたのに

「…バカ。
心配させるな」

『！？！京…！？！』

私だけに聞こえる声で囁くや否や
奪う唇

「いつもみたいに
乱れて良いですよ」

容赦なく私の細胞まで
感じさせる激しいキスを
何度も何度も繰り返してくる

見られてるのも分かってる
外なのも十分承知

なのに

「姫凪…
止まれる？」

『無理…早く連れて帰って…』

止まらない劣情