第52章 ♉俺専属 姫王子(木兎光太郎)生誕記念 完結
「姫凪、後でな?」
ほんの少しなのに
離れるのが惜しくなる俺に
『…すぐ綺麗にして戻るから…』
キュッと抱き着いて来る姫凪
本当に可愛いな
このまま元の部屋に引き返したいけど
「おう!待ってる!」
必死に抑えて身体を離した
綺麗にして帰って来いよ
きっとさっきより注目をあびる事に
なるからさ
なんで?そんなの決まってんだろ?
誕生日が来たら言おうと思ってた
本当はヒッソリ二人きりで。
”卒業したら結婚するぞ”って。
でも気が変わった!
来たヤツ全員の前でド派手に
宣言してやろう
”俺の嫁に手ぇ出すな”
その時のお前の顔を
思い浮かべて
ニヤけながら
ネクタイを締め直し
きらびやかな会場に足を進めた