第6章 ♉幸せ日和(木兎光太郎)生誕記念 完結
「チャラくてゴメンナサイ
でも、今はお前だけ
これからもお前だけ」
俺の声に
『うん…伝わるよ…ありがと…』
姫凪の涙声が重なる
「後…さ…
本当は講堂貸し切りたかったんだけど
さすがに出来ねぇから」
内ポケットから出した
紙をピラリと目の前に差し出す
「卒業式してねぇって言うし
思い出もねぇって言うから
制服で二人の思い出作りたかった
はい、卒業証書かわり
いつか使う時まで
持っててクダサイ」
”婚姻届”と書かれた紙には
俺の名前
『バカ…どっちの誕生日か分かんない』
背中が震えて腕に涙が落ちる