第49章 ♑熱く熱く近く(赤葦京治)819の日記念 完結
「冗談ですよ
続きは家に帰ってから、ね?
オヤツ手作りですか?
木兎さんや孤爪に食べさせるの
勿体無いですね」
クスッと笑って
整えた服の上から
肌を隠すジャージを羽織らせる
『また、そんな事言って~
足りないとか心配してる?
アイちゃんと
沢山作ってきたから
いっぱい食べて、ね?』
そっちじゃないと
苦く笑いたい気持ちも
『京治に一番綺麗に出来た
カップケーキあげるからね!』
その笑顔に融かされてしまうから
敵わない
「…はい、頂きます」
カップケーキの入った袋が既に
猛禽類のボスの餌食になってた事も
アイさんも
赤いジャージを羽織ってて
実は双子コーデが続いてた事も
分かるのは
後少し先の話。
そんな事すら笑える程の幸せに
酔いながら
甘いキスを重ねて
手を繋いで体育館までの道を歩いた