第47章 ♉捨て猫プリンセス(及川徹)及川徹 生誕記念 完結
「ただいまー」
岩ちゃん達とラーメン食べて帰ると言う
アキラちゃんと別れ
家に戻ると
鐘木を始め沢山の使用人が
”おかえりなさいませ”と
頭を下げる
その中には
あの小さい頭はない
「鐘木、姫凪は?
先に帰ったはずだけど…」
一番近くに居た鐘木の腕を掴んで聞いた
返ってきた答えは
「今日はアキラ様と
お出かけになってから
こちらには戻って来ておりませんが?」
「え?まさか…だって
帰るって…」
オレの思考を乱していく
確かに帰るって言った
もしかしたら
コッソリ部屋に戻ってるのかも知れない
「姫凪!」
ノックもせず開けたドア
居る、きっと居る!
ここはキミの部屋…
なのに…
「なん、で?」
そこにあったのは
姫凪の抜け殻と
手紙。
手紙には
”ゴメンナサイ”
”サヨナラ”
たったそれだけ書かれてた
予想通りキミはココに
帰って来てた
けど
「帰った…の?
なんでイキナリ…」
もうココには居なかった
姫凪は出て行っちゃった
オレの知らない所へ
「家…帰った?
姫凪の家…って
どこ?」
思えばオレは姫凪の事を
なんにも知らない
いや、そうじゃない。
捻くれて関係ないって突っぱねて
知ろうとしなかったんだ