第47章 ♉捨て猫プリンセス(及川徹)及川徹 生誕記念 完結
あれれ?
姫凪はアキラちゃんが
好きなんじゃないの?
違う、なら…
及川さんチャンスしかないじゃん!?
『それに私、好きな人居るし』
一瞬しか浮き上がらなかった
心はガクンと地に落ちる
「え?居るの?好きな人…」
『居たら、変?』
17だし居ても変じゃないけど…
「別に関係ないよ!
キミが誰を好きなんか!」
ムカツク!
『……!知ってますよーだ!
徹はモテるし彼女も
イーッパイ居るもんね!
私なんかどうでも良いんでしょ!
どうでも良いなら聞かないでクダサイ!
失礼します!!!』
オレに向かって怒鳴り
部屋を出て行く
「ちょ!誰に彼女が
イッパイ居るって!?」
残った香りに叫んでみるも
姫凪に届くわけもなく
愕然としてしまう
どうでも良いなら
聞くわけないでしょ…
しかも何?
オレに彼女がイッパイ!?
居るわけないでしょ。
そりゃ彼女が
居なかったわけじゃない。
でも続いた試しがない
バレーばっかりで
相手が疎かになると
責められる。
"バレーと私
友達と私どっちが好きなの?"
こんな質問バッカリ!
いつの日からか
彼女作るのすら
面倒臭くなった。
だから最近は彼女作る気も
起こらなかった
好きになる事もなかった
イイかもって思っても
好きには進展しなかった
でも、キミは……
違ったのに
なんで上手くいかないかな。
好きな人居るんだ………。
誰だろ。
確か家出前は烏野に通ってたから
そこの誰か、かな??
誰なのさ。
オレの方が
絶対キミを好きなのに…。