第46章 ♉願い事は…(木兎光太郎)七夕企画2018 完結
「黒尾さ…」
事の真相を追求しようと
詰め寄った足が
「黒尾が誰とナニしてても関係ねぇよ!
今日は七夕だろ!
俺のホテルで浴衣パーティだぞ!
さっさと準備しやがれ」
親父の大声で止められ
「布施浴衣の用意して
ついでに光太郎の風呂の用意と
黒尾達に酒だ!」
『は、はい!旦那様』
姫凪は仕事に戻ってしまう
「ちょ!オヤジ!
俺は黒尾のオヤジさんに…」
「なんや?ジュニア?
僕と姫凪ちゃんの関係
気になるん?
…教えたらへん
僕から言える事ちゃうもん」
ニヤニヤとさすが黒尾くんの父!的な
笑い顔を見せ
「木兎~
僕ん所の鈴村も後から来るから
鈴村の酒もお願いな~」
さっさと応接室に引っ込んでしまう
行っちゃった…って!
俺のモヤモヤどうするんだよ!
追いかけようとした俺から
「おーい!ぼっくんジュニア~!
うちの旦那様は?
予定入ってんの忘れてやがったんだよ
早く連れて行かねぇと!
あ!旦那様ァ
さっさと来いよ!
愚痴に付き合わされんのゴメンだぜ!」
「旦那様に使う言葉ちゃうなァ…
なんやっけ?
僕が忘れるくらいやから
大した用事やないと思うけど…」
「この前ナンパした女との買い物だろ!
その後でぼっくんのパーティって
段取りだったじゃねぇかよ!」
「あ、せやったなァ
ジュニアそういう事やから
僕行くわ
木兎には適当に言うといてな
ほな、また後でな」
標的はスルリと逃げて
モヤモヤだけが取り残される