第46章 ♉願い事は…（木兎光太郎）七夕企画2018　完結

『坊ちゃんーー！
おろしてください』

「嫌だ！このまま連れて行く！」

ワガママ全開？
当たり前じゃん！ここは俺の家で
俺の城！

誰も俺に意見なんか…

「坊ちゃん。
布施をお離しください
まだ浴室の支度も
洗濯物の片付けも
残ってます故…」

「はぁ！？そんなの他の奴か
鈴木がやれよー！」

「あまり聞き分けない事を
おっしゃいますな光太郎さん」

「うにゅ…っっ！」

居た！意見する奴！！

俺がオムツの時からの
使用人頭
木兎家の影の支配者

鈴木！！

「いや、でも…
朝から我慢して…」

「光太郎さん？
あまりワガママ言われますと…」

やばい。
鈴木が光太郎さんとか言う時はやばいんだ

でも抱き締めた温もりは離すには
惜しすぎて
このまま逃げちまうか、とか
思った矢先

「ウラァ！光太郎！
鈴木困らしてんじゃねぇぞ！
あと一時間くらい突っ込むの我慢しろ！
布施ももっと抵抗しろよ！
光太郎を甘やかすな！」

出たーー！
俺が世界で一番頭の上がらない
木兎家の長

俺の親父だ。