第45章 365/365ー毎日ー(北信介)生誕&ファン様300人記念
「あれ?北さん
また彼女と帰らんのですか?
部活早く終わるのに…」
「…喧し。
覗き魔居るから
内緒で会ぉてるだけや」
ウソやない
放課後家に行ったり
家に呼んだり
会ってるには
会ってるけど
あれ以来
姫凪が構えてるのか
俺がモヤモヤしてんのか
少しギクシャクしてるんや
これでも凹んでんのに
「ほら見ろ、俺の勝ちやろ
侑、プリン奢れ」
「まだ分からんやろがい!
…で?どやったです?」
「なにがや?」
「…初体験!
あの後、家でズッコンバッ…ゴンゥェ!!」
コイツら何を想像してくれとんねん
「するか、アホ。
お前らの期待通り
キノコ生えるまで
放置やドアホが」
双子を睨んで部室を出る
”ほら見ろ!この前失敗して
ギクシャクやったやろ!
プリン奢るんはお前や!治”
”誕生日間際に切ないっっ
俺らがケーキ買うて祝ったろな!
買い出しはアラン君に頼もう!”
ロクでもないのか
そうでもないのか
分からん後輩の声が
かすかに聞こえる
そやったな
明日、誕生日やった
ギクシャクは嫌やけど
「…もしもし?姫凪か?
今から家行ってエエか?」
一緒に居られへんのは
もっと、嫌やろ。