第43章 ♡笑顔の効き目(天童覚)生誕記念 完結
なのに
「姫凪!?」
『さ…とり…
動いちゃダメ…
熱高い…のにっ』
目の前に居たのは
さっき淡々してたのが
夢に思えるくらい
今にも泣きそうな
頼りなく歪んだ顔の姫凪
「ちょ、なに?!
どうしたのーー?!
目にゴミでも…」
『違…う。
覚、熱なのに
無理させて…
大変な事になったらと思ったら
怖くて…』
震えて紡ぐ言葉
なんだヨ、ソレ。
じゃあ、さっきまで淡々としてたのは
「無理してンなって…
俺に隠し事出来ると
思ってんの?」
演技だったって事かよ
伝わる姫凪の心配
融けていく俺のモヤモヤ
そして溢れる
『だって…
ただでさえ辛そうなのに
心配かけたく…ない
私、のが年上なの、に…』
「関係ないだろ?そんなの…
姫凪は姫凪だし
おいで?」
姫凪への愛