第41章 恋色のバースデー(烏養繋心)生誕記念 完結
「繋心ウィーッス」
「おー、早ぇな。
オバちゃん!生!」
バレー部のコーチをして
定番の居酒屋”おすわり”に顔を出すと
代わり映えしないメンバーが
顔を赤くして俺を出迎える
「おい、あそこ!
珍しく若いオネエチャンが居ンだけど…」
たっつぁんがチラチラと
奥のテーブル席を見ながら
ニヤニヤ話し掛けてくる
「え!?マジ!?
って!乗せんな!
俺は行かねぇっつの!」
なんで行かねぇのか?
そんなの、アレだ…
玉砕が怖いとかじゃねぇ!
「なんだ?繋心!まだ続いてんのか?!
えーっと…」
「姫凪だよ。」
そう。あるんだよ行かない理由。
「そう!姫凪ちゃん!
もう海外行っちまってから
一年経つんだもんなー!」
”もう”じゃない。
”まだ一年”だ。
そう言いたい気持ちを飲み込んで
「まぁなー」
タバコをふかしながら
運ばれて来た生ビールに口を付ける