第37章 ♓それはまるで奇跡の様な…(月島明光)生誕記念 完結
「…おーい。
姫凪ちゃーん?
ここで寝るとか狙ってんの?」
俺の誕生日の寸前。
激しくし過ぎたのか
姫凪から聞こえて来るのは
喘ぎ声ではなく
『…ん…んー…』
寝息だった。
「全く…お前は…」
そう言いながら
姫凪の横に潜り込み
ぎゅうっと抱き締める
起こさないのかって?
良いんだよ。
抱いてなくても。
繋がってなくても。
スグ抱き締められる距離に
姫凪が居てくれるのが
なによりのプレゼントなんだから
そう思って
一人時計の針が
てっぺんを指すのを眺めながら
姫凪に口付けようとした
その時
『あ…きてる…』
近くなった唇が
愛しい声で俺の名を紡ぐ