第36章 ♤そのままの二人で(松川一静)生誕記念 完結
「触らないでね?触らないよね?
ほら、へーんじ〜…
してくれねぇの?」
唇を啄んで
子供みたいにとがらせる唇
カッコよくなんて見栄も
『触らない…一静もだよ?
私にだけ…触れて
感じて…?』
物分かりの良くなんて背伸びも
なんにもない。
ただ単純に愛されたいと願い
『返事は?』
「…お前の望むままに…。
お前だけ、感じる…
今日も…明日も…
もちろん誕生日も、ね〜?」
大人になりきれない
幼い恋を温める
『…うん…!
初彼氏にイッパイ私をプレゼントする!
一静、愛してる』
「それ、煽ってます〜?
そんな可愛い事言われたら
プレゼントまで待てないよね?
待たなくて良い?よね?」
『煽ってるよ?
当日だけじゃ渡しきれない…もん』
イタズラに笑う
幼くも艶っぽい顔に口付けて
ユックリ身体を抱き締める
「来年の分まで先取りしよっかな?」
『どーぞ?好きなだけ…』
「最高…じゃあ、遠慮なく」
甘い声に酔いしれて
誕生日より特別な毎日をプレゼントされて
幸せに二人深く沈みこんだ