第36章 ♤そのままの二人で(松川一静)生誕記念 完結
ナナの笑顔の向こう
姫凪の顔は不機嫌なまんま
ヤッパリちゃんと
話すべきだったかも
妬いた事も
カッコつけてないで
口に出せば良かった
拗ねてねぇで
浮かれて誘いに乗りゃ良かった
そう思っても後の祭りだと気付いたのは
「はい?木曜?
まっつん誕生日じゃん?
バレーしに来るの?」
放課後になってからだった。
「え?木曜…って…うわっ」
カレンダー確認して
顔が青ざめる
2月よ、お前は何故短い。
28日しかない日付に
文句を付ける俺に
「松川サイテー…
姫凪ちゃんって
ああ見えて乙女だから
絶対初バースデー楽しみにしてたぜ?」
花巻が冷ややかに
言葉を投げつけてくる