第28章 ♤伝えなきゃ伝わらない(花巻貴大)生誕記念 完結
「人聞きの悪い
お母さんからの頼まれ事片すって
キッチリ逃げられたよ」
物騒な事を考えてる俺に
気付いたのか
アッサリ口を開いて
「で?姫凪に
誘われて嬉しくないって
どんだけ贅沢?
まさか、浮気?セフレ居る?
それなら容赦なく
口説くけど?」
マコちゃんに
引っ張られてヨレたネクタイを
キュッと直して俺を睨む
「なんで俺が!
姫凪以外で抜くか!
てゆっか、そんな事出来るなら
童貞を後生大事に
守ってねぇわ!
姫凪に誘わて浮かれ過ぎて
誕生日まで待てる自信なかったから
困ってただけだよ!」
ネクタイを持つ先生の手を
思いっきり払って
自分でもビックリする位の
音量で叫んで…
「うっわ、恥ずかしいな、花巻」
そうですね!童貞とかなに
デカい声で…!
「うっさい…です!
恥ずかしいとか俺が一番分かって…」
『恥ずかしくない!嬉しい!』
…!!!?
真っ赤になった顔が
更に赤くなって
てっぺんを超え…
『ちょ!貴大!!?』
「うわ…お花巻…
ここで死ぬって…」
「ある意味狙ってんのかな?
天然でオイシイ男子
爆発しろよ」
『センセ!酷い事言わないで
運んで下さい!』
そう、ぶっ倒れた。